【WB2013】男子シングルス第2週目

男子シングルスは4回戦以降、更新できないままズルズルと決勝まで来てしまいました。決勝まであと3時間ほどとなりましたので、4回戦からSFは大雑把に振り返ります。

男子シングルス4回戦

ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[1] def. トミー・ハース(GER)[13] 6-1/6-4/7-6(4)
トマシュ・ベルディフ(CZE)[7] def. バーナード・トミック(AUS) 7-6(4)/6(5)-7/6-4/6-4
ダビド・フェレール(ESP)[4] def. イワン・ドディグ(CRO) 6(3)-7/7-6(6)/6-1/6-2
フアン・マルティン・デル・ポトロ(ARG)[8] def. アンドレアス・セッピ(ITA)[23] 6-4/7-6(2)/6-3
ルーカス・クボット(POL) def. エイドリアン・マンナリノ(FRA) 4-6/6-3/3-6/6-3/6-4
ヤルジ・ヤノビッツ(POL)[24] def. ユルゲン・メルツァー(AUT) 3-6/7-6(1)/6-4/4-6/6-4
フェルナンド・ベルダスコ(ESP) def. ケニー・ド・シェパー(FRA) 6-4/6-4/6-4
アンディ・マレー(GBR)[2] def. ミハイル・ユーズニー(RUS)[20] 6-4/7-6(5)/6-1


男子シングルスQF

ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[1] def. トマシュ・ベルディフ(CZE)[7] 7-6(5)/6-4/6-3
フアン・マルティン・デル・ポトロ(ARG)[8] def. ダビド・フェレール(ESP)[4] 6-2/6-4/7-6(5)
ヤルジ・ヤノビッツ(POL)[24] def. ルーカス・クボット(POL) 7-5/6-4/6-4
アンディ・マレー(GBR)[2] def. フェルナンド・ベルダスコ(ESP) 4-6/3-6/6-1/6-4/7-5


今季のWBはアップセットや棄権者続出の大会ではありましたが、ここまであちこちで濃い試合が続いたのではないでしょうか。

クボットは確かにラッキードローだったと思いますが、その運を生かせるかどうかはラッキーという一言では片付けられないでしょう。GSで初めてQFに進出し、残念ながら同胞の後輩ヤノビッツにストレートで負けてしまいましたが、調子の良さがうかがえる試合だったように思います。クボットを尊敬しているというヤノビッツとの、試合終了後の抱擁は本当に感動的でした。女子選手にもポーランド国籍、ポーランドをルーツとした選手が多くいる現在のテニス界、彼らがこうやって活躍することにより、新たな才能が数年後に生まれてくるのでしょうか。

WB初のベスト4入りを目指していたフェレールは、足首を痛めていたそうで、QFの直前の練習はほとんどできなかったといいます。RGでは初めてGS決勝に進んだということもありますし、鉄人クラスのフィジカルの強さを誇るフェレールでも、怪我には勝てません。WB終了後は1か月ほど(トリートメントを含め)オフを取るそうですから、またUSOPまでに元気な姿を見られることでしょう。

そして、何と言ってもベルダスコ。ここ数年は元気がありませんでしたが、今大会はマリス、ベネトーという芝の得意な選手を撃破しただけでなく、3回戦ではグルビスに完勝。そしてQFではマレーから2セットアップという、2009年に見せたトップフォームのベルダスコのプレーを存分に披露しました。しかし、攻撃し続けるというのもまた、体力を相当消費します。勝機はありましたが、疲労からか、徐々にミスショットが増えていってしまい、マレーに逆転されてしまいました。それでも、久しぶりにベルダスコらしい素晴らしいプレーを見られてよかったです。ランキングを落としていましたが、これをきっかけに再浮上してくれることを期待したいと思います。


男子シングルスSF

ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[1] def. フアン・マルティン・デル・ポトロ(ARG)[8] 7-5/4-6/7-6(2)/6(6)-7/6-3
アンディ・マレー(GBR)[2] def. ヤルジ・ヤノビッツ(POL)[24] 6(2)-7/6-4/6-4/6-3


3回戦で左膝を痛めながらも、苦手フェレールとのQFでは2009年にUSOPを制覇したときのようなショットがよみがえっていたというデルポ。SFも含め、今大会で、怪我と付き合いながら実力を最大限に発揮し、勝ち上がるということを覚えたのではないかと感じるプレーを続けました。SFでは最速120mphという、サーブなみのフォアハンドが炸裂。ピンチを切り抜け、フルセットに持ち込む精神力の強さ。いよいよ本格的に復活を予感させる大会になりました。残念な敗戦ではありましたが、こういった悔しい敗戦は毎回デルポにとって進化の鍵になります。USOPシリーズが楽しみになりましたね。まずはしっかり怪我を治してもらいましょう。

とはいえ、ジョコビッチ側から見ると、第4セットで決められた試合ではありました。芝に足を取られるシーンが非常に多かったことやバックハンドが不調だったのは、シューズの変更を余儀なくされたことが影響しているのかどうかはわかりません。それでも勝ったのは、この試合に限ってはサーブ力ということになるでしょうか。

ヤノビッツは、初めてのGSSF、想像以上に頑張ったと思います。しかし、やはりまだあらゆるショットに荒さが目立ちました。ドロップショットもやりすぎました。第3セットで先にブレイクに成功したのですが、肝心のサーブがこの試合では乱調、マレーから2セットアップすることはできませんでした。これでがっくりきたのか、希望していたインドアの状況になった第4セットは、フルセットに持ち込んでやるというような気迫が感じられず、この点がもっとも残念だったな、と思います。それでも、昨季のベルシー同様、今大会でもポテンシャルの高さは世界に示しました。集中力を持続させる、あるいはコントロールすることを覚えると、一気にトップに駆け上がってくるかもしれません。

一方、マレーは、第1セットを落とし、第3セットも先にリードされて苦しい展開ではあったのですが、攻撃力のある(しかし精度の低い)ヤノビッツを相手にしたことで、本来の持ち味である守備からのカウンターによって形勢を逆転させました。日没までにまだ時間があるのにここで屋根を閉じるのか! とフラストレーションを爆発させていましたが、屋根を閉じる間にシャワーをあびて落ち着いたらしく、第4セットは完全にマレーが試合を支配していたといっていいでしょう。


ということで、男子シングルスは結局、トップ2が決勝に残るという、ここまでの経過を知らない人から見れば、波乱はあったのだろうかという最終日になりました。

マレーは昨季、初めてWBの決勝の舞台に立ちました。表彰式では涙を見せたマレーですが、その後、ロンドン五輪で金メダル、USOPでGS初制覇と、英国メディアとファンから受けるプレッシャーをうまくハンドリングできるようになっているように見受けられます。今回は、昨季の決勝とは違った気持ちでのぞめるのではないでしょうか。ただし、どれだけジョコビッチ相手に5セットマッチで先に攻撃していけるか。また、攻撃するリスクは当然ミスを生みますから、ミスが多くなってもどれだけ気持ちをコントロールできるか。

下馬評ではやはりジョコビッチがやや優勢という印象ですが、ジョコビッチはバックハンドの精度が低いのが気になります。また、プレッシャーによりショットセレクションを誤るというシーンもSFでは多く見られました。超アウェイという状況はもはやジョコビッチを悩ませる要素にはならないでしょう(ラリー中に声をあげる観客が多いので、その点はイライラさせられるかもしれません)が、接戦のなか、2度目のタイトルのためには、RGのSFや今大会のSFと同じ間違いを犯していてはいけません。

両選手、サーブの状態はよさそうですし、テニス界屈指のリターナーであるからして、ピンチでどれだけいいサーブが打てるか(フリーポイントを稼げるか)、あるいは、チャンスでどれだけ(特に相手の2ndサービスに対して)確実にポイントを重ねていけるか、というところでしょうか。


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