【WB2013】男子シングルス3回戦

女子シングルス同様、男子もアップセットを起こした選手は次のラウンドで敗退。

精神的な疲労もあるだろうけれど、下位シードの選手が大舞台で勝ち続けるっていうのは難しい。それがトップ選手に定着できるかどうかの違いということなんでしょうか。

ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[1] def. ジェレミー・シャルディ(FRA)[28] 6-3/6-2/6-2
トミー・ハース(GER)[13] def. フェリシアーノ・ロペス(ESP) 4-6/6-2/7-5/6-4
バーナード・トミック(AUS) def. リシャール・ガスケ(FRA)[9] 7-6(7)/5-7/7-5/7-6(5)
トマシュ・ベルディフ(CZE)[7] def. ケヴィン・アンダーソン(RSA)[27] 3-6/6-3/6-4/7-5


ジョコビッチはこの試合で出したUFEが3本(うちDFが1本)、自身のサービスゲームでは6ポイントしか落とさなかったというほぼ完ぺきなスタッツなのですが、ジョコビッチのプレーが完璧というより、シャルディの出来が悪すぎた(サーブいまいち、リターンできない、ストロークでもミス多し)。

ハースは第1セット、調子が悪くてミスが非常に多かったのですが(第2セット序盤まで観た)、持ち直したということでしょうか。苦しいなか勝てたということはむしろ今後にプラスかも?

アンダーソンは第4セット、先にブレイクして、フルセットあるかと思っていたんですが、まくられましたか。やっぱりベルディフには勝てなかった。また今度。

そしてガスケが4回戦を前に散りました。

この試合、どのセットも終盤までは押していたのはガスケでした。トータルポイントはガスケ160と、トミックの147よりも10以上多いですし、ウィナーの数もガスケのほうが多い(ミスの数は2本ガスケが多いだけですが、本来ミスの少ない撫で撫でプレーのトミックならば、もっと少ないUEFの数でもおかしくない)。1stからも2ndからもポイント獲得率が高いのもガスケでした。

しかし、なかなかチャンスをモノにできないガスケは試合が進むごとにフラストレーションが募り、セット終盤で自滅しそうになる。持ちこたえて第1セットはTBまで持ち込みましたし、第2セットは獲り返しましたが、土俵際での集中力の差が結果となって出てしまいました。トミックはそれまで、波のあるプレーだったんですが、特に第4セットのTBでのトミックの怒涛の攻撃、集中力がすごかった。

マドリッドでの父親事件で、ジョン・トミックはATPツアーからもGSからも締め出しを食らっており、トミック自身も殴られていた目撃談もあって、トミックはついに父親コーチと離れるのかという話が浮上していましたが、そうではない道を選択し、その父親コーチがファミリーBOXに入れないという状況が逆にトミックの精神的な成長を促すことになっているんでしょうか。WBだけかもしれませんが。


ダビド・フェレール(ESP)[4] def. アレクサンドル・ドルゴポロフ(UKR)[26] 6(6)-7/7-6(2)/2-6/6-1/6-2
イワン・ドディグ(CRO) def. イゴール・サイスリン(NED) 6-0/6-1/1-0 Ret.
アンドレアス・セッピ(ITA)[23] def. 錦織圭(JPN)[12] 3-6/6-2/6(4)-7/6-1/6-4
フアン・マルティン・デル・ポトロ(ARG)[8] def. グレガ・ゼムリャ(SLO) 7-5/7-6(3)/6-0


ランキングでは現状、錦織のほうが上なのですが、芝での経験、実績ではセッピのほうが上。1回戦でフルセットにもつれたものの、2回戦で早々に相手が棄権していたことも、フルセッターのセッピにとっては体力面で優位に立てたのかもしれません。終盤、足を滑らせて膝の裏を痛めたようですが、勝てないことはなかっただけに、ここでの敗退は残念でした。

デルポも途中、足を滑らせて左膝を痛めたようですが、2日にわたるディミトロフとの死闘で、ゼムリャのほうが力尽きたでしょうか。しかし、勝ち上がっていく上でデルポのフィジカル面がやや心配なところです。

フェレールは第1セット、第2セットと3度にわたってSFSを落とし、第1セットのTBは制したものの、第2セットはドルゴに逆転で獲られ、さらにドルゴの調子が上がって第3セットもドルゴ。フェレールのミスが増えていましたし、このままドルゴが押し切れるんじゃないかと思った瞬間もありましたが、アップダウンの多いドルゴ、なかなか集中力がもちません。こうなるとやはりフェレール。ドルゴ、もったいない。


ルーカス・クボット(POL) def. ブノワ・ペイル(FRA)[25] 6-1/6-3/6-4
エイドリアン・マンナリノ(FRA) def. ダスティン・ブラウン(GER)[Q] 6-4/6-2/7-5
ヤルジ・ヤノビッツ(POL)[24] def. ニコラス・アルマグロ(ESP)[15] 7-6(6)/6-3/6-4
ユルゲン・メルツァー(AUT) def. セルギ・スタコフスキ(UKR) 6-2/2-6/7-5/6-3


フェデラーとの2回戦で最高のプレーを貫いたスタコ、あの試合のあとはメディアへの対応に忙しく、かなりお疲れだったもよう。第2セットは獲り返しましたし、途中、足を痛めながらも最後まで諦めずに頑張ったと思いますが、この日はフェデラー戦のように思うようにネットプレーが決まらなかった。ストローク戦でも、メルツァーがレフティということもあるのか、BHの強打もあまり効かなかったような印象です(試合をすべて観たわけではないので、観たところだけの印象)。

2回戦、ヒューイットから金星を挙げたブラウンは、残念ながら3回戦で敗退。しかし、予選から戦ってきていたことを考えると、大活躍だったと言っていいんではないでしょうか。それにしても、フランス勢唯一の生き残りがマンナリノになろうとは誰が予想したでしょうか。

アルマグロは立ち上がりからサーブ飛ばし過ぎた。

そしてクボットが2年ぶりWB4回戦進出。ペイルのプレーも芝向きだと思っていましたが、やはりここも経験値が勝ったのか?


フェルナンド・ベルダスコ(ESP) def. アーネスト・グルビス(LAT) 6-2/6-4/6-4
ケニー・ド・シェパー(FRA) def. フアン・モナコ(ARG)[22] 6-4/7-6(8)/6-4
ミハイル・ユーズニー(RUS)[20] def. ビクトル・トロイツキ(SRB) 6-3/6-4/7-5
アンディ・マレー(GBR)[2] def. トミー・ロブレド(ESP)[32] 6-2/6-4/7-5


ベルダスコがここに来て再び覚醒? グルビスにあっさりストレートで勝利するとはびっくりです。そして、久々に3回戦までWBで勝ち進んだモナコがここで撃沈。ド・シェパーのプレーは観たことがないのですが、どんな試合だったんでしょうか。

ロブレドは頑張ったと思います。マレーが強すぎた。


ということで、男子シングルスのベスト16は以下のとおり。

ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[1] vs トミー・ハース(GER)[13]
バーナード・トミック(AUS) vs トマシュ・ベルディフ(CZE)[7]
ダビド・フェレール(ESP)[4] vs イワン・ドディグ(CRO)
アンドレアス・セッピ(ITA)[23] vs フアン・マルティン・デル・ポトロ(ARG)[8]
ルーカス・クボット(POL) vs エイドリアン・マンナリノ(FRA)
ヤルジ・ヤノビッツ(POL)[24] vs ユルゲン・メルツァー(AUT)
フェルナンド・ベルダスコ(ESP) vs ケニー・ド・シェパー(FRA)
ミハイル・ユーズニー(RUS)[20] vs アンディ・マレー(GBR)[2]


ボトムハーフはマレー以外が読めません。序盤戦のアップセット連続でマレーも相当気を引き締めているでしょうから、この先不覚をとるとは思えません。ユーズニーも実力者ですが、ショットの精度にアップダウンがあるだけに、マレーから1セットを獲るのもやっとじゃないかという気がします。マレーのサーブの調子がよければ、ブレイクするのも難しいのでは(勝手にマレーが自滅すれば別)。

ヤノビッツはもしかしてSFまで行けるかもしれませんが、ランク下に安定して勝てるところまではまだ来ていないような気がします。相手問わず、無心になって勝ち上がったベルシー大会のような戦い方ができれば、というところでしょうか。

トップハーフはジョコvsハース、ベルディフvsトミックの試合が面白そうです。ここまで王者の貫録で勝ち上がっているジョコビッチですが、芝でのハースとの戦いは簡単ではないでしょう。ベルディフとトミックは初顔合わせなので、どういう試合になるかとても興味があります。ガスケはじわじわとトミック地獄に陥りましたが、ベルディフはどうでしょうか。


2 thoughts on “【WB2013】男子シングルス3回戦

  1. こるーた on

    試合前はストレート負けを覚悟していたのですが、トミがよく頑張りました。
    チャンスが来るまでサービスゲームに集中し、最初から最後までビッグサーブを維持できたのが大きい。
    セット終盤以外のリターンゲームが淡白だったのは最初から全力で行くと最後まで体力と精神力がもたないから、終盤までエネルギーを溜め込んでおく作戦だったのかもしれない。
    今大会のタイブレイクでは以前のような勝負強さ、ふてぶてしさがやっと戻ってきたような気がする。
    テニスはたとえトータルポイントやスタッツで負けようとも勝負所で勝てば試合に勝てるんだというのを示した試合だったと思います。
    ベルディヒはアンダーソン戦で右肩の治療をしていたのでトミは2年ぶりのQF進出のチャンスでしょう。
    それとトミはウィンブルドン後に調子に乗ってトラブルを起こし全米は早期敗退が既に決定されています(笑

    フェレールは右足親指の爪を割った影響か、1stセットでSFSを1回、2ndセットでSFSを2回落とすほど精彩がなく今日はダメかと思いました。
    しかし、そこから逆転勝ち。フェレールのど根性をナメてました。すみません。

    メルツァー戦のスタコはS&Vにでても足元にリターンを打たれたり強打で返されたりして思うようにボレーをできなかった印象です。
    3rdセットで先にスタコがブレイクしてメルがラケットを叩きつけた時はメルの集中力がキレたからスタコが勝てそうだな思いましたが、即座にブレイクバックして以降上記のようにリターンが良くなりメルのペースになりました。

    ペイルは試合後に袋に入ったままのラケットを建物の壁にぶつけて破壊してたそうですし、気性が激しいですからねぇ……。
    試合を見てはいないのですが、おそらくはクボットさんに思うようにプレイをさせてもらえず自滅したんじゃないかなぁ?
    元フェデ山はクボットさんがこの超ラッキドローを活かしてしれっとSF進出するような気がしています(笑

    • takezoh
      takezoh on

      こるーたさん

      ガスケ戦のトミックは非常によかったですね。押されていても勝負強さはこの試合ではトミックのほうが上でしたし、集中力も素晴らしかったと思います。ベルディフ戦、ベルディフの肩の不安まったくなさそうでしたね(苦笑)。よくついていったと思いますが、まだまだトップ10選手を立て続けに撃破するほどの実力も経験も足りないのは、まぁ、仕方ないですかね。USOPの早期敗退は大いにありそうです(笑)。

      メルツァーvsスタコはちょっとだけ見ましたけれども、おっしゃる通り、メルツァーのリターンにより、スタコは思うようにネットプレーが生かせませんでしたよね。やはりストローク戦を強いられると、ちょっと厳しいですよね。北米ハードコートも相性はいいはずなので、残りシーズンも頑張ってもらいたいんですけれども。

      クボットはQFを見た限り、サーブの調子がとても良さそうでしたね。4回戦はフルセットにもつれたものの(そしてドロー運もあったとはいえ)、ここまでしっかり勝ち上がったのは立派だと思います。QFの試合後のヤノとの抱擁は本当に素敵でした。

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